介護の基本
問題17
2012年度(平成24年度)「高齢者の健康に関する意識調査結果」(内閣府)の介護を受けたい場所に関する次の選択肢のうち、最も多かったものを1つ選びなさい。
選択肢
1.「子どもの家で介護してほしい」
2.「介護老人福祉施設に入所したい」
3.「自宅で介護してほしい」
4.「病院などの医療機関に入院したい」
5.「民間の有料老人ホームなどを利用したい」
オリジナル解説 byまぃせ
内閣府からの資料“内閣府「高齢者の健康に関する意識調査」(平成24年)”の結果を参考にしています。尚、調査対象は、全国の60歳以上の男女です。
1.「子どもの家で介護してほしい」
⇒男:1.3% 女:3.6%
2.「介護老人福祉施設に入所したい」
⇒男:18.3% 女:19.1%
※介護老人福祉施設=特別養護老人ホーム
3.「自宅で介護してほしい」
⇒男:42.2% 女:30.2%
4.「病院などの医療機関に入院したい」
⇒男:16.7% 女:23.1%
5.「民間の有料老人ホームなどを利用したい」
⇒男:2.3% 女:3.0%
というわけで、正答は選択肢3となります。
ちなみに、「最期を迎えたい場所」も「自宅」が1位で、選択肢1の「子どもの家で介護してほしい」が1番低かったという結果です。
団塊の世代と呼ばれる方々が前期高齢者に突入し、2025年には後期高齢者となり、死に向かっていく…。日本は「多死社会」に向かっています。
自宅で最期を迎えたいという希望が叶えられない場合、どこで最期を迎えたいと思うでしょうか。
同じく内閣府による調査結果によると、1位自宅に次いで2位は「病院などの医療施設」となっています。
では、病院の数は多死社会に追いつくでしょうか。答えはNOです。病院の新設はあまり目立った様子をみせてはいません。また、病院は終の棲家ではありません。
では、自宅や病院で最期を迎えることができない場合、どこで最期を迎えるのでしょうか。それは、「介護保険施設」です。介護保険施設は「自宅に代わる地域の住まい」として、これからの多死社会で多く選ばれていくことでしょう。
こういった社会全体の様子が出題傾向に影響を及ぼすので、受験対策のポイントを絞る際には「住み慣れた地域で最期まで」という考え方を念頭に置くと共に、「看取り」についても意識的に勉強をしておくといいでしょう。
また、この科目は、【人間の尊厳と自立】という科目と併せて1科目群とカウントされることも理解しておきましょう。
未来の介護福祉士サポーター まぃせ
※第20回介護福祉士国家試験(筆記&実技)合格