介護の基本
問題24
施設の介護における安全の確保に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
選択肢
1.職員に対して安全に関する研修を定期的に行う。
2.施設管理者の安全を第一に考える。
3.利用者の社会的な活動を制限する。
4.利用者に画一的なサービスを提供する。
5.安全対策は事故後に行う。
オリジナル解説 byまぃせ
1.定期的な研修開催は、介護の質を向上する上でも重要ですし、それによって利用者の安全安心な生活にもつながるわけですから、〇です。
日頃から勉強の場を設けるということは、安全に対する個々の能力の向上やチームとしての統一した意識づけ、職員同士の注意喚起や介護の仕事に対する考え方や思いへの刺激にもなり、意識が高まるものです。
逆を言えば、そういった研修を意図をもって開催していくことが、開催側に必要な意識だといえます。
忙しい中で研修を開催し、そこに参加するという開催側と参加側双方の労力を使うものですから、意義あるものにしなければなりません。
2.第一に考えるのは、サービスを受ける利用者の安全です。よって×です。
3.安全を確保するにあたり、「そもそも動かなければ安全である」ということを意味している選択肢です。介護職が活動を制限するというマイナス思考であってはいけません。よって×です。
4.画一的(かくいつてき)とは、簡単に言うと「みんな一律。みんな一緒。同じ。個性・特徴がない」という意味をもちます。
これでは、利用者を個人個人で捉えていく、という個別ケアの視点が欠け、守られるべき尊厳や人としての権利をも脅かします。
安全確保と尊厳の保持や権利擁護は背中合わせです。気をつけましょう、といった問題の主旨をうかがわせる選択肢です。よって、×です。
5.もちろん、事故が起きてしまったら「同じことを2度と起こさない」という視点から「対策」を考え、周知徹底を図ります。ですから、事故後に行うこともあります。
ですが、そもそもは、事故前に安全対策が図られることが大前提と言えます。
このことから、最も適切と言い切ることはできませんから、×です。
というわけで、正答は選択肢1となります。
利用者の“安全確保”は、介護の基本原則のひとつです。
サービスを受ける利用者の安全を第一に考え、介護福祉職がどのように援助を行うのか、そして、その援助がチームとして行われなければいけません。また、安全確保に対する意識が薄くなることがないように、研修等によって日々自己点検し、研鑽できることが大切です。
当たり前の視点ともいうことができますので、確実に得点できるように日頃の業務を踏まえ、受験勉強でおさらいしておきましょう。
未来の介護福祉士サポーター まぃせ
※第20回介護福祉士国家試験(筆記&実技)合格