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生活支援技術科目 第31回介護福祉士国家試験 解答解説

【問題57】有料老人ホームに入居した利用者への対応とは?

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生活支援技術

老人ホームに入居しても、利用者にとっての“生活”は、それまでの生活とつながっています。

問題57

 Eさん(78歳、女性)は、30年前に夫を亡くした。姑の介護を8年間一人で行い、1年前に自宅で看取った。隣県に住む息子に促されて介護付有料老人ホームに入居した。入居して間もないEさんは、「何をしてよいかわからない」と日中は部屋で一人で過ごしている。

 ホームでの暮らしに戸惑っているEさんへの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

選択肢

1.規則正しい生活を送るように話す。

2.入居前の生活の様子を聞く。

3.ホームの日課を伝える。

4.介護福祉職がホームでの役割を決める。

5.長男に面会に来てもらえるように、生活相談員に依頼する。

オリジナル解説 by まぃせ

各選択肢を確認しながら、最も適切な介護福祉職の対応は何かをみていきましょう。

1.「何をしてよいかわからない」というEさんの発言を考慮すると、規則正しい生活を勧めることが最も適切な対応とは結びつきにくいでしょう。

2.「入居して間もない」というEさんの状況と発言、そして日中の過ごし方を考慮すると、まずは入居前にEさんがどのような生活を送っていたのかを聞くことが、“何をしてよいかわからない”Eさんの思いに対する解決策につながる可能性があるので、最も適切だといえます。

3.ホームの日課をお伝えすることが不適切だとは思いません。入居して間もないEさんは、ホームの1日の流れがつかめていないのかもしれません。

ただ、ここでは、「最も適切なもの」という問いなので、これらの選択肢の中で一番適切だと判断したものを選択する必要があります。

ホームに入居しても、Eさんのこれまでの生活が継続できるような視点を持って対応することが大切だ、ということを忘れてはいけません。

これは、介護の基本視点でもある「利用者主体」という考え方とも結びつきます。

そう考えると、この選択肢が最も適切かどうか、一度立ち止まって考える必要があるでしょう。

4.選択肢3でもお伝えしましたが、「利用者主体」という介護の基本視点を踏まえると、介護福祉職がEさんの役割を決めてよいか、という点がひっかかってくると思います。

Eさんがこれまで、どのような生活を送ってこられたか?

ICFの構成要素でいうところの「個人因子」や「参加」等の情報を収集した上で、Eさんと話し合い、尊重をしながら役割を決定することが大切でしょう。

5.Eさんの状況、発言、日中の過ごし方等を考慮すると、長男の面会が最も適切だとは言いにくいでしょう。

というわけで、正答は選択肢2となります。

オリジナル解説の中でもお話ししましたが、介護の基本科目でおさえる基本視点を踏まえ、問題を解いていくことは、正答を導く有効な手段のひとつとなります。

全125問の介護福祉士の国家試験では、介護福祉士を名乗ることができる知識と技術が問われます。

介護福祉士が介護の基本視点をもつことは、介護の国家資格保持者として当然と言っても過言ではないでしょう。

試験対策の内から、介護の基本視点を踏まえた問題の解き方を、反復しておきましょう。

第20回介護福祉士国家試験(筆記&実技)合格

未来の介護福祉士サポーター まぃせ

-生活支援技術科目, 第31回介護福祉士国家試験, 解答解説
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