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生活支援技術科目 第31回介護福祉士国家試験 解答解説

【問題58】施設で看取りを希望する利用者への対応とは?

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生活支援技術

利用者は最期を迎えるその時まで、
自分らしい人生を送り続ける権利があります。
それを理解し、寄り添い、
適切に対応することができる
介護福祉職のスキルが求められます。

問題58

介護老人福祉施設で最期まで過ごすことを希望する利用者への対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

選択肢

1.終末期の介護方針を伝えて、意思確認を行う。

2.入所後に意思が変わっても、入所時の意思を優先する。

3.本人の意思よりも家族の意向を優先する。

4.本人の意思確認ができないときは、医師に任せる。

5.意思確認の合意内容は、介護福祉職間で口頭で共有する。

オリジナル解説 by まぃせ

介護老人福祉施設とは?

介護老人福祉施設とは、特別養護老人ホームのことです。

・「特別養護老人ホーム」とは老人福祉法上の呼称

・「介護老人福祉施設」とは、介護保険法上の呼称

試験では、「介護老人福祉施設」という呼称で出題されてきます。

「介護老人福祉施設」というワードを見たら「特養のことだ!」とすぐに解釈できるようにしておくと、問題の内容への解釈もしやすくなります。

「最期まで過ごす」とは?

「最期まで過ごす」とは、「看取りを希望している」ということです。

このように、出題では遠回しのような文章で問われてくることがありますから、特に看取りを必要としないサービスで経験を積まれている受験生は、解釈がズレないように気をつけましょう。

看取りを希望している利用者への対応

では、各選択肢を確認しながら、ポイントをおさえていきましょう。

1.看取りを希望する利用者に対して、「はい、そうですか」という対応だけでは足りないことはお分かりかと思います。

希望に対して、「当施設ではこのように対応させていただきます」という方針をお伝えした上で、看取りの希望されるかどうかの意思を確認する、という対応が求められます。

2.入所後に意思が変わった場合は、それを受け入れる必要があります。

入所時の意思がずっと効力を持つわけではないということです。

例えば、当初は看取りを希望していたが、終末期が近づく、或いは終末期に入ってから、「やはり病院で医療対応を受けたい」という延命のための積極的な医療を希望され、意思が変わるということも少なくはありません。

その時に、「いや、●●年●●月に看取り希望の同意をいただいていますから」と言って変更の意思を拒否し、入所時の意思を優先するという対応は不適切となります。

3.家族の意向も大切ですが、介護の基本視点は「利用者主体」ですから、どちらかを優先するのであれば、家族の意向を尊重しつつも、本人の意思が活かされるように、本人と家族間を取り持つことも必要です。

4.看取り期に入る時には、再度意思確認を行う、という丁寧な対応が求められます。

その際に、本人がなんらかの形で意思確認ができない状態であれば、医師に一任するのではなく、家族の意向を確認するなどして、本人が最期まで自分らしく過ごすことができるようにするための対応が必要です。

5.意思確認の合意内容については、書面で取り交わし、残すことが必要です。

「あの時こう言いましたよね?」というような、言った・言わないということが起こらないように、適切な対応が求められます。

というわけで、正答は選択肢1となります。

終末期の介護においても

・その人らしく尊厳のある生活を送ることができること

・利用者の自己実現を支援すること

という、介護における基本的な考え方に変わりはありません。

そのことを踏まえて、終末期における最も適切だと思える選択肢を正答として導くことが、この終末期を問われる出題では大切なポイントとなります。

また、終末期では、医療職との連携、そしてチームケアによって利用者・家族への支援が求められることも、理解しておきましょう。

第20回介護福祉士国家試験(筆記&実技)合格

未来の介護福祉士サポーター まぃせ

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