認知症の理解

それとも認知症によるもの?
問題80
加齢による物忘れと比べたときの、認知症による物忘れの特徴として、最も適切なものを1つ選びなさい。
選択肢
1.見当識障害はない。
2.物忘れの自覚はない。
3.物忘れが進行しない。
4.日常生活に明らかな支障はない。
5.体験の一部分だけを思い出せない。
オリジナル解説 by まぃせ
物忘れがみられた場合、それが加齢によるものなのか、それとも認知症によるものなのかを見極めることが、利用者理解と適切な対応につながっていきます。
問題文の解釈
問題文が、少しややこしく感じられるかもしれません。この問題で問われているのは、文章後半の「認知症による物忘れの特徴として、…」という部分です。加齢による物忘れの特徴と認知症による物忘れの特徴が混ざって提示されている選択肢の中から、認知症の物忘れの特徴として最も適切なものを選択し、解答します。
では、各選択肢を確認し、見極めのポイントをおさえましょう。
1.見当識障害とは、認知症の中核症状のひとつです。時間や場所、人物等を適切に認識することができなくなります。
2.加齢:物忘れの自覚あり 認知症:物忘れの自覚なし
3.加齢:物忘れは進行しない 認知症:物忘れが進行する
4.加齢:日常生活に支障はない 認知症:日常生活に支障をきたす
5.加齢:体験の一部分だけ思い出せない 認知症:体験自体を思い出せない
ということで、正答は選択肢2となります。
介護福祉士国家試験の筆記試験では、文章で問われてきます(当たり前ですが)。
今までの経験等で、なんとなくイメージができていたとしても、このように文章で問われた際に適切に選択し、正答を導くことができるかどうか?
適切に選択し、正答を導くためには、文章を読解する力や、文章として提示されている内容を適切にイメージする必要があります。
「経験があるから、なんとなく答えられるだろう」
経験に頼り、正答を導くことができる問題もあります。文章読解力がそこまで必要でないラッキー問題のような内容もあるでしょう。
でも、介護現場で実際に見聞きし対応しながら問題を解くわけではなく、ペーパー上で問われ、解いていくので、「なんとなく」が外れてしまうことも出てくるでしょう。それが続けば大きな失点となり、結果、合格基準に達しなかったということにもなり兼ねません。
ぜひ、文章化されたテキストや問題集、過去問等(アプリ等の媒体でもOKです)で、しっかりと試験対策をしていきましょう。
第20回介護福祉士国家試験(筆記&実技)合格
未来の介護福祉士サポーター まぃせ