
科目:人間の尊厳と自立
出題数 2問(1問1点 計2点)
※介護の基本科目と合わせて1科目群
問題1
Aさん(79歳,女性,要介護3)は,訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用している。72歳から人工透析を受けている。透析を始めた頃から死を意識するようになり,延命治療を選択する意思決定の計画書を作成していた。しかし,最近では,最期の時を自宅で静かに過ごしたいと思い,以前の計画のままでよいか気持ちに迷いが出てきたので,訪問介護(ホームヘルプサービス)のサービス提供責任者に相談した。
サービス提供責任者の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「この計画書は,医療職が作成するものですよ」
2 「一度作成した計画書は,個人の意向で変更するのは難しいですよ」
3 「意思確認のための話合いは,何度でもできますよ」
4 「そんなに心配なら,特別養護老人ホームに入所できますよ」
5 「この計画書は,在宅ではなく病院での治療を想定したのものですよ」
解答予想
選択肢3
オリジナル解説 by まぃせ
判断能力があるうちに、看取り期における延命治療等の医療ケアを希望するかどうかについて、文書で意思を明らかにした(リビング・ウィル)としても、本人の意思は変わる可能性があります。意思の変更は可能なので、再度意思確認をするための話合いをし、本人の意思を尊重できるようにする必要があります。
問題2
利用者の意思を代弁することを表す用語として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 インフォームドコンセント
2 ストレングス
3 パターナリズム
4 エンパワメント
5 アドボカシー
解答予想
選択肢5
オリジナル解説 by まぃせ
何らかの理由により自分の意思を伝えられない利用者の意思を代弁し、利用者の持つ権利を擁護することも、介護福祉職としての役割である。この、権利擁護を「アドボカシー」という。
科目:人間関係とコミュニケーション
出題数 2問(1問1点 計2点)
※コミュニケーション技術科目と合わせて1科目群
問題3
他者とのコミュニケーションを通した自己覚知として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 自己の弱みより強みを重視する。
2 自己の感情の動きとその背景を洞察する。
3 自己の情動を主観的に分析する。
4 自己の私生活を打ち明ける。
5 自己の価値観を他者に合わせる。
解答予想
選択肢2
オリジナル解説 by まぃせ
自己覚知とは、自分の価値観や思考、感情等を客観的に捉えて、自分自身を理解することをいいます。そのためには、他者とのコミュニケーションを通して動く自身の感情や、「なぜこのように感情が動いたのか」という背景等を洞察することが自己覚知につながっていきます。
問題4
高齢者とのコミュニケーションにおける配慮として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 相手と視線が合わせられる位置で話す。
2 相手には座ってもらい,自分は立ったまま話す。
3 初対面のときから相手と密着した距離で話す。
4 相手の表情があまり見えない薄暗い場所で話す。
5 たくさんの人がいる,にぎやかな場所で話す。
解答予想
選択肢1
オリジナル解説 by まぃせ
相手より目線が上にあると威圧的な印象を与えるので、目線の高さを合わせ、視線が合わせられるようにすることが基本です。

解答予想とオリジナル解説は個人の見解であり、試験センターが発表する正答と異なる場合があります。